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現像廃液の再利用を可能にする処理システム、廃液量を最大75%削減:リサイクルニュース
東洋紡エムシーは、フレキソ製版工程の水現像時に発生する現像廃液の再利用を可能にした「廃液処理システム」を発表した。
東洋紡エムシーは2025年11月17日、フレキソ製版工程の水現像時に発生する現像廃液(使用済み現像液)の再利用を可能にした「廃液処理システム」を開発したと発表した。
同システムは、東洋紡エムシーの水処理用精密ろ過(MF)膜「FILPLATE」を用いて、廃液中の感光性樹脂成分と現像液成分を分離し、現像液成分を再び製版の現像に使用することで、廃液量を最大75%削減できる。2026年度中には、同システムと水現像製版装置を一体化した装置の上市を予定している。
具体的には、今回のシステムは、FILPLATEを使用し、廃液中の感光性樹脂成分から現像液成分を抽出する。この現像液成分を再度、製版の現像に使用することで、廃液量を減らせる。
MF膜のFILPLATEは、工場の排水処理や下水処理などに採用されている。透水性の確保に重要となる膜表面の親水機能を持続させ、曝気による上昇流や気泡により膜表面の感光性樹脂層を除去する。膜の目詰まりによる、膜機能の低下を防ぐ。
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