シャープがEVコンセプト「LDK+」第2弾を公開、全長4.3mクラスの小型ミニバン:Japan Mobility Show 2025
シャープは、「Japan Mobility Show 2025」において、自社開発EVのコンセプトモデル「LDK+」の第2弾を初公開すると発表した。
シャープは2025年10月24日、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー) 2025」(プレスデー:10月29〜30日、一般公開日:10月31日〜11月9日)において、自社開発EV(電気自動車)のコンセプトモデル「LDK+(エルディーケープラス)」の第2弾を初公開すると発表した。
同社は2024年9月の技術展示イベント「SHARP Tech-Day'24 “Innovation Showcase”」においてLDK+の第1弾を発表した。独自のエッジ生成AI(人工知能)技術である「CE-LLM」やAIとIoT(モノのインターネット)を融合したAIoT技術、センシング技術などを組み合わせて、EVと住空間、エネルギー機器をつなぎ、快適でサステナブルな暮らしを実現するモビリティの未来を切り開く新しいEVとして提案した。
今回のLDK+第2弾は、第1弾のコンセプトはそのままに、小回りの利くコンパクトボディーとゆったり過ごせる車内空間を両立させた。LDK+第1弾は2列シートのバンタイプの車両だったが、LDK+第2弾はコンパクトミニバンにダウンサイジングしながら、広々とした車内レイアウトを実現したという。
LDK+第2弾は、駐車時にシアタールームやリモートワーク部屋としての活用を提案する。運転席と助手席の間には、テーブルやプロジェクターを備えたコンソールボックスを配置しており、運転席を後ろ向きに回転させると、後部座席と対面し、リビングのような空間が生まれる。後部座席上部に設置されたスクリーンをおろせば、映画を楽しんだり、大画面でオンライン会議をしたりできる。AIと家電をつないだAIoTプラットフォームを通じて、キッチンや空調、ランドリーなど家の中の家電とEVが連携し、AIが生活パターンや好みを学習し、「人に寄り添う」新しいライフスタイルを可能にする。さらに、V2H(Vehicle to Home)システムとも連携し、太陽光発電や住宅用蓄電池と組み合わせた効率的なエネルギーマネジメントも実現する。
なお、LDK+第2弾は、LDK+第1弾と同様に鴻海グループが展開しているEVのオープンプラットフォーム「MIH」を用いている。LDK+第1弾は、車両サイズが全長4695×全幅1895×全高1625mmの「Model C」がベースになっているのに対し、LDK+第2弾は全長4.3mクラスとされる「Model A」を採用している。
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