ソフトウェア特化型B2B市場「SDVerse」に参入:車載ソフトウェア
SCSKは、同社製品やサービス販売の拡大を目指し、自動車業界初となるソフトウェア専用のB2B Webマーケットプレース「SDVerse」に参入する。
SCSKは2025年9月24日、同社製品やサービス販売の拡大を目指し、自動車業界初となるソフトウェア専用のB2B Webマーケットプレース「SDVerse」に参入すると発表した。
SDVerseは、自動車業界初のソフトウェア専用B2B Webマーケットプレースだ。General Motors、MAGNA、Wiproをはじめ、完成車メーカー(OEM)、主要部品サプライヤー(Tier1)、ソフトウェアサプライヤーが参加している。
同マーケットでは、オンラインストアと同様に共通のWebマーケット環境の中で、互いにソフトウェアやサービスを公開、評価、売買交渉が可能だ。迅速な調達ができるため、モビリティ開発分野における業界内の協業を加速させ、モビリティ開発現場のイノベーションを促進させる。
ここ数年、自動車業界では、EV(電気自動車)や自動運転技術の発展により、車の機能をソフトウェアで管理する「Software Defined Vehicle(SDV)」、車のみならず移動に関連するシステムやサービス全体をソフトウェアで制御する「Software Defined Mobility(SDM)」といった、ソフトウェア中心の考え方が主流になっている。
最先端車両には3億行を超えるソフトウェアコードが搭載され、100個以上の電子制御ユニット(ECU)が設置されている。そのため車両開発はますます高度かつ複雑になっている。そのため、車載ソフトウェア領域は非常に専門性が高い分野かつ、さまざまなセキュリティ要件や製品・サービスがあり、自動車メーカーや部品サプライヤーは、適切な協業相手を探すために多大な時間と労力がかかっていることが課題になっている。
こうした状況下で、SCSKはマーケットプレース『SDVerse』に参入する。同社はこれを通じて、自動車部品・ソフトウェア製品の効率的な情報提供とマッチングを実現し、適切な技術やパートナー選択に悩む企業へ製品・サービスをアピールして事業機会の拡充を目指す。
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