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繊維専門商社がタイで高強力リサイクルポリエステル長繊維の増産を決定:工場ニュース
帝人フロンティアは、グループ会社のテイジン・ポリエステル(タイランド)での高強力リサイクルポリエステル長繊維の増産を決定した。
帝人フロンティアは2025年9月8日、グループ会社のテイジン・ポリエステル(タイランド)での高強力リサイクルポリエステル長繊維の増産を決定したと発表した。
今回の決定は、タイヤコードやゴム製品補強材、シートベルトなどの工業繊維用途における、高強力リサイクルポリエステル長繊維の需要増への対応を目的としている。テイジン・ポリエステルでは、同繊維の原糸を生産しているが、前工程設備の制約により、同じ設備で生産するリサイクルポリエステル長繊維と産業資材向け機能性ポリエステル長繊維の増産が困難だった。
この前工程設備を改良することで、これらの原糸の増産に対応。同年11月より、テイジン・ポリエステルでの生産量を年間620トン(t)に増加する予定だ。
2023年に欧州で廃棄自動車(ELV)規則案が発表されるなど、資源循環に向けた工業繊維用途のリサイクルポリエステル長繊維の需要が高まっている。同社は将来、工業繊維向け機能性リサイクルポリエステル長繊維などの生産にも同設備を活用するとしている。
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