NTNは2025年9月8日、連結子会社であるNTN Europeのフランス・アルゴネ工場における航空宇宙向け軸受の生産能力増強を決定したと発表した。
NTN Europeが保有するアルゴネ工場は、NTNグループの欧州における航空宇宙事業の中核拠点として、ジェットエンジンやヘリコプター向けなど航空分野の他、民間ロケット「Ariane 6(アリアン6)」など宇宙分野向けにも軸受を生産している。
欧州の航空市場は、コロナ禍から着実な回復傾向が続いている。また、カーボンニュートラルを目的とした旧型航空機のモデルチェンジや、アフリカなど新興地域の需要拡大により今後も継続的な成長が見込まれている。
今回の投資により、旋削から最終組み立てまでの工程に対応する新設備を導入。既存建屋の拡張および改修に加え、デジタル化やロボット化など2030年度まで段階的に生産能力を増強し、拡大する需要に対応する。
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