次世代マイクロカーネルをベースとする安全認証取得済みの基盤ソフトウェア:組み込み開発ニュース
QNXは、「QNX Operating System for Safety 8.0」の提供を開始した。安全認証取得済みの基盤ソフトウェアで、QNX Software Development Platform 8.0の次世代マイクロカーネルをベースとする。
QNXは2025年8月20日、「QNX Operating System for Safety(QOS)8.0」の提供開始を発表した。安全認証取得済みの基盤ソフトウェアで、QNX Software Development Platform 8.0の次世代マイクロカーネルをベースとする。
グローバル基準の「ISO 26262 ASIL-D」「IEC 61508 SIL3」「IEC 62304 Class C」「ISO/SAE 21434」に準拠して設計。SEooC(Safety Element out of Context)として安全認証を事前取得しており、認証プロセスの合理化と市場投入の加速を見込む。
次世代マイクロカーネルの強化により、最新シリコンの性能を引き出し、高速で安定したハードリアルタイムを提供する。C/C++ツールチェーンは「ISO 26262 TCL3」「IEC 61508 TL3」に準拠。安全性とセキュリティの重要なアーティファクトをそろえ、メーカーは差別化領域にリソースを集中できる。
主に、自動車や産業機器、ロボット、医療機器、防衛などのセーフティ/セキュリティクリティカル分野での開発支援を想定している。
QNXは、45年にわたるミッションクリティカル領域の実績と、15年以上の安全認証取得における知見を背景に、イノベーションと市場投入期間短縮の両立を支援するとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
SDVの開発効率を高める車載基盤ソフトウェアプラットフォームの共同開発へ
BlackBerryの事業部門であるQNXとVector Informatikは、「車載基盤ソフトウェアプラットフォーム」の共同開発および提供に関する基本合意書を締結した。ロボット導入に積極的な中国と消極的な日本――QNXの調査で浮き彫りに
組み込みシステムの開発プラットフォームを展開するQNXはこのほど、世界各国の医療、製造、自動車、重機産業の経営幹部1000人を対象にロボットの導入に関する最新調査を実施した。同調査では、ロボット導入に対する日本と中国の考え方の違いが浮き彫りになった。開発期間を短縮する汎用組み込み向けプラットフォームを発表
BlackBerryの事業部門のQNXは、「QNX General Embedded Development Platform」を提供する。QNXのリアルタイムOSと主要ミドルウェア、開発ツールを統合したモジュール型の基盤ソフトウェアスタックとなる。QNX、Vector、TTTech Autoが車両ソフトウェアプラットフォームを共同開発
QNX、Vector、TTTech Autoは、ソフトウェア統合の高コストで煩わしいプロセスにおける課題を解消するため、車両ソフトウェアプラットフォームの開発および市場提供を共同で取り組む。デジタルコックピット開発をクラウドで仮想化するOEM向けフレームワーク
BlackBerryの事業部門QNXは、デジタルコックピットの開発をクラウド上で仮想化するOEM(自動車メーカー)向けフレームワーク「QNX Cabin」を発表した。コード設計やテスト、改良を経た後の、SoCハードウェアへの移植が容易になる。日本の組み込みソフト開発者はLinux採用でコスト節約もさまざまな課題に直面
BlackBerry Japanは、日本の組み込みソフトウェア開発者を対象とするアンケート調査の結果について説明した。