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「自由な形状でシンチレータを作りたい」に応える 放射線で光る3Dプリンタ材料:材料技術
東京インキは、「プラスチックシンチレータ」機能を備えた3Dプリンタ用フィラメント「ルミネード 3DPフィラメント PSF-250」の販売開始を発表した。
東京インキは2025年8月1日、「プラスチックシンチレータ」機能を備えた3Dプリンタ用フィラメント「ルミネード 3DPフィラメント PSF-250」の販売開始を発表した。同社ECサイトから購入できる。
ルミネード 3DPフィラメント PSF-250は、放射線検出に使用されるプラスチックシンチレータの特性を有しつつ、熱溶解積層(FDM/FFF)方式の3Dプリンタで造形が可能なフィラメントだ。これにより、研究機関や教育機関、実験現場において、放射線検出器の試作や実習教材の作成といった用途で使える。既存の技術と組み合わせることで、設計や試作の自由度も高められる。
フィラメント径は1.65〜1.75mmで、同社の放射線測定用材料「ルミネード」と同一組成のポリスチレンが用いられており、安定した供給と寸法精度に優れた造形が可能だ。ルミネードを用いた材料として、既にペレットタイプとシートタイプを展開しており、新たにフィラメント(同製品)が追加されたことで、3Dプリンタを用いた金型レスでの試作や少量生産、複雑形状の造形などに対応する。フィラメント重量は250gで、販売価格は2万5000円(税別)だ。
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