布地に直接プリントできる3Dプリント技術を活用した商品開発を開始:3Dプリンタニュース
DMM.make 3Dプリントは、ストリートブランドを展開するビーズインターナショナルと、3Dプリント技術を用いた商品の共同開発を開始した。Stratasysの3Dプリンタ「J850 TechStyle」で初のアパレル商品化に取り組む。
DMM.comは2025年7月11日、DMM.make 3Dプリントが、ストリートブランドを展開するビーズインターナショナルと、3Dプリント技術を活用した商品の共同開発を開始したと発表した。同年9月末を目標に、本格的な3Dプリント商品の開発を進めている。
今回の商品開発に採用した3Dプリンタは、Stratasys製の「J850 TechStyle」で、布地に直接プリントできる。DMM.make 3Dプリントは日本で初めてJ850 TechStyleを導入し、同プリンタを使用した初のアパレル商品化に取り組む。なお、商品の詳細は決定次第発表する。
布地に直接3Dプリントできるため、高度なカスタマイズに対応可能だ。消費者は自分のスタイルやサイズに合わせて、布地に直接デザインを施せる。
TechStyleは、デニム、コットン、ポリエステル、リネンなどさまざまな布地に、豊かな色彩表現や異なる質感で直接3Dプリントできる。材料はフルカラーで柔軟なプリントができる「Agilus30」、柔らかくシルクのような肌触りの透明コーティングができる「Vero ContactFlex」、透明度や硬さのバリエーションが多い「VeroVivid」などを用意。60万以上の色でさまざまな肌触り、仕上がりを表現できる。
また、スクリーン印刷や昇華型印刷などでは、環境への影響が懸念されるプロセスがある。一方で、3Dプリンタで布地に直接印刷するTechStyleは、それらのプロセスを排除できるサステナブルなプリント技術といえる。
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