新型コントローラー対応のスカラ/6軸のロボット5シリーズ、エプソン販売:産業用ロボット
エプソン販売は、水平多関節の産業用スカラロボット3シリーズ、垂直多関節の6軸ロボット2シリーズを発売した。新型コントローラーへの対応、安全機能の強化などにより、製造現場の自動化を加速させる。
エプソン販売は2025年6月24日、水平多関節の産業用スカラロボット「GX1-C」「GX10-C」「GX20-C」シリーズ、垂直多関節の6軸ロボット「C8-C」「C12-C」シリーズの受注を開始した。新型コントローラー「RC800-A」への対応、安全機能の強化、バッテリーレス化などにより、製造現場の自動化を加速させる。
RC800-Aは、従来の「RC700」シリーズより処理性能が向上し、複雑な動作制御や高速な通信処理が可能になった。ポート構成と通信対応の拡充により、接続性が向上。開発用ソフトウェアは「Epson RC+8.0」に統一しており、シミュレーター機能やプログラミング機能の操作性が向上し、ソフトウェア開発の効率化を図った。
全モデルが、国際安全規格「ISO 10218-1:2011年版」および北米向け「NRTL(UL1740)」の認証を取得。有償オプションの安全速度監視(SLS)や安全位置監視(SLP)機能により作業者との協働作業が可能になり、省スペース化と安全性、生産性の両立を可能にする。
ロボットはバッテリーレス構造のため、定期的なバッテリー交換が不要。C12-CシリーズにはIP67プロテクションモデルを追加し、防塵防水性を高めた。GX1-Cシリーズは最大可搬質量1kgの小型モデルを追加し、狭小スペースでの設置や微細部品の組み立て、検査といった高精度作業に最適化した。
仕様は、GX1-Cが最大可搬質量(4軸)1kg、(3軸)1.5kg、アーム長175、225mm。GX10-Cは最大可搬質量10kg、アーム長650、850mmで、GX20-Cは最大可搬質量20kg、アーム長850、1000mmとなっている。C8-Cは最大可搬質量8kg、アーム長900、1400mmで、C12-Cは最大可搬質量12kg、アーム長1400mmだ。
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