積水化学がインドで6番目の工場新設 車両成形品を生産:材料技術
積水化学工業は、インド西部のマハーラーシュトラ州プネで、車両射出成型品の生産/販売を行うSEKISUI DLJM MOLDINGの工場を新設する。
積水化学工業(積水化学)は2025年6月26日、インド西部のマハーラーシュトラ州プネで、車両射出成型品の生産/販売を行うSEKISUI DLJM MOLDING(以下、セキスイDLJMモールディング)の工場を新設することを決めたと発表した。同社にとってインドにおける6番目の工場となる。今回の新工場の設立にかかる投資額は約5億円で、稼働は2026年1月を予定している。
プネ工場稼働の効果で2030年に売上高200億円を目指す
積水化学の高機能プラスチックスカンパニーは、戦略分野の1つであるモビリティ分野で射出成形事業を主要事業の1つと位置付けている。インドにおける同事業の拡大を目的に、2011年8月に現地企業のDipty Lal Judge Malとの合弁でセキスイDLJMモールディングを設立し、事業を開始した。
それ以降、インドにおけるモータリゼーションの進展を背景に事業エリアを拡大。今回、多くの自動車メーカーが集中し、成長が期待されるプネエリアで新工場の設立を決定した。これにより、インドにおける生産能力を約15%増強させ、さらなる事業拡大を図る。なお、積水化学グループにおける事業主体は、積水化学の100%子会社である積水テクノ成型となる。
プネ工場の所在地はマハーラーシュトラ州プネ県チャカン地区で、敷地面積は1万44m2、工場の延べ床面積は6288m2。生産品目は車両(四輪/二輪)の射出成型品で、稼働時期は2026年1月を予定している。
今後セキスイDLJMモールディングは、プネ工場稼働の効果などにより、2030年に売上高200億円を目指す。
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