22nmプロセスノードで構築された次世代IoT用ワイヤレスSoCファミリー:組み込み開発ニュース
Silicon Laboratoriesは、先進的な22nmプロセスノードで構築された新しいワイヤレスSoCファミリー「SiXG301」「SiXG302」を発表した。「シリーズ3」製品群の第1弾となる。
Silicon Laboratories(シリコン・ラボ)は2025年5月22日(現地時間)、先進的な22nmプロセスノードで構築した、新しいワイヤレスSoCファミリー「SiXG301」「SiXG302」を発表した。
両製品は、次世代IoT(モノのインターネット)用ワイヤレスプラットフォーム「シリーズ3」製品群の第1弾となる。マルチプロトコルの場合は品名の「X」の位置に「M」が入り「SiMG301」「SiMG302」に、Bluetooth LE通信用に最適化された製品は「B」が入り「SiBG301」「SiBG302」になる。
SiXG301は、有線電源アプリケーション向けに最適化された製品で、LEDプリドライバが組み込まれているため、先進的なLED照明やスマートホーム製品に適している。
Threadのネットワーク上で、Bluetooth、Zigbee、Matterなどの各種プロトコルをサポートし、同時マルチプロトコルに対応する。これにより、製造SKUの簡素化に寄与し、追加のデバイス統合に必要なボード面積を抑えながら可用性を向上する。
また、SiXG301は4MBのFlashメモリと512KBのRAMを備える。この大きなメモリ容量により、Matterやその他の高い水準が求められるIoT(モノのインターネット)アプリケーションに対する要件が増え続ける中でも、将来の設計に柔軟に対応できる。
SiXG302は、バッテリー電源向けの効率性を考慮して設計しており、性能を落とさずに画期的な電力効率を可能にする。有効電流消費が15μA/MHzと、同一クラスの競合品と比較して30%低いため、バッテリー駆動のワイヤレスセンサーやアクチュエーターといった、MatterおよびBluetoothアプリケーションに適している。
SiXG301は一部顧客向けに生産を開始しており、2025年7〜9月期に一般提供される。SiXG302は2026年にサンプル提供を開始する予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ZigbeeとThreadの同時マルチプロトコル機能付き、Matter対応ワイヤレスSoCを発表
Silicon Laboratoriesは、通信規格Matter対応のワイヤレスSoC「MG26」シリーズの一般販売を開始した。同時マルチプロトコル機能により、ZigbeeとMatter over Threadを同時に実行できる。スマートホームのゲームチェンジャー「Matter」とは何か
スマートホームの標準規格「Matter」とは何か。Matterはなぜスマートホームのゲームチェンジャーとなり得るのか、その特長を詳しく解説する。Bluetoothの測距機能が強化、デジタルキーの高精度化などに貢献
Bluetooth SIGは距離認識技術「チャネルサウンディング」に関する説明会を開いた。Bluetoothが距離測定を高精度化、BLEの速度を4倍にして5G/6GHz帯への拡張も
Bluetooth SIGが無線通信規格として利用が拡大するBluetooth技術のロードマップについて説明。低消費電力通信規格であるBluetooth Low Energy(BLE)について、通信速度を現在の4倍の8Mbpsに向上した後、5GHz帯や6GHz帯に対応させていく方針である。6GHz帯を免許不要で使うためのBluetoothの新仕様開発プロジェクトを発表
Bluetooth Special Interest Groupは、6GHz帯を免許不要で使用するため、新仕様の「ミッドバンドスペクトル拡張プロジェクト」を発表した。ミッドバンドスペクトルにおけるBluetooth Low Energyの動作定義を主目的とする。ZigBee評価で欠かせない電波法の試験
ZigBeeの物理層であるIEEE802.15.4と技適を測定の観点から解説。第2回は無線通信で欠かせない電波法の試験について紹介