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PixelPaint技術がメルセデス・ベンツ製造工場で採用:脱炭素
ABBのPixelPaint技術がメルセデス・ベンツの独ジンデルフィンゲン工場に導入された。同技術は、これまでの塗装プロセスを補完し、細かい塗装デザインを正確かつ効率的に塗装できる。
ABBは2025年5月19日、同社のPixelPaint技術がメルセデス・ベンツの独ジンデルフィンゲン工場に導入されたと発表した。同技術は、これまでの塗装プロセスを補完し、細かい塗装デザインを正確かつ効率的に塗装できる。
PixelPaintは、ABBの塗装ロボットと独立制御の1000個以上の小型ノズルを用いた塗装ヘッドから成る。ABBの3Dビジョンシステムと組み合わせることで、ABBのシミュレーションおよびプログラミングソフトウェアであるRobotStudioによって制御されたヘッドは、ごく車体に近い位置で追従し、オーバースプレーや空気中のミスト発生を防止し、車体へ均一に塗布する。これにより、煩雑なマスキングや塗装工場での繰り返し作業が必要なくなり、廃棄物ゼロ、温室効果ガスの排出量低減に寄与する。
同技術は、極めて複雑なデザインも従来にはない精度で再現でき、ABBの3Dビジョンシステムによって再現性が高くなる。その結果、PixelPaintで塗装された各パネルは、全て同等品質での生産可能になる。今回、まずはメルセデス・マイバッハSL680モノグラムシリーズ向けで採用される。
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