従来比2倍の高速モード搭載協働ロボット、8kg可搬でリーチ1550mm:協働ロボット
ダイヘンは、可搬重量8kgでリーチ1550mm、従来の2倍で動く高速モード機能を搭載した協働ロボット「FD-VC8」を提供する。フットプリントは190×246mmで、アーム先端に操作ボタンを搭載し、位置記憶などが可能だ。
ダイヘンは2025年4月15日、可搬重量8kgでリーチ1550mm、従来機の2倍で動く高速モード機能を搭載した協働ロボット「FD-VC8」を発表した。受注開始は同年5月から。年間600台の販売を予定しており、メーカー希望価格は780万円(税別)だ。
さまざまな用途で利用できるよう、可搬重量を従来機比で2倍となる8kgに増やした。リーチも、8kg可搬クラスとしては最長という1550mm。精緻な軌跡精度が必要な精密作業にも対応する。高周波ノイズ下でも安定的に動作。耐熱カバーを搭載し、グラインダー作業などで火花が飛散する環境下でも引火の恐れはない。
フットプリントは190×246mmで、アームの背面か底面の2方向から制御ケーブルを引き出せるため、狭い場所にも設置できる。8芯の信号線を内蔵し、ケーブル外配なしで各種ツールを使用可能。狭い場所でもケーブル干渉を考慮せずに利用できる。
ティーチペンダントの操作なしでの教示作業に対応するよう、アーム先端に操作ボタンを搭載し、ロボットに位置記憶などを教示できる。チャック、アンチャックなど、任意の信号割付けにも対応。対象物の位置を認識する簡単操作タッチセンシング機能により、ミリ単位の精度で動作する。
高速モード機能を搭載し、従来の2倍で動作速度を設定できる。動作範囲をロボットの後方にまで拡大。向きを変えずにロボット後方で作業可能だ。エアカット動作のタクトタイム短縮も期待できる。
また、角の無いアームデザインにすることで、手や指を挟み込む恐れを排除した。ロボットの状態を確認できる動作灯を上腕部に配置し、視認性が向上している。
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