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まるでスマホのようにロボットを操作、ダイヘンがAR技術活用の教示装置:産業用ロボット
ダイヘンは、AR技術を活用したロボット教示装置「タブレットTP」を開発した。スマートフォンのように直感的に使用できるため、ロボット導入の障壁とされる煩雑な操作を軽減し、現場の人手不足解消に寄与する。
ダイヘンは2025年4月7日、AR(拡張現実)技術を活用したロボット教示装置「タブレットTP」を発表した。同年5月1日より受注を開始する。価格は27万円(税別、iPad Proを除く)で、年間300台の販売を見込む。
タブレットTPは、これまで培ってきたロボット制御技術や直感的操作のノウハウ、AR技術などを融合。主にボタンで操作する従来のティーチペンダントとは違い、スマートフォンのように使える教示装置となっている。市販の「iPad Pro」を採用しており、Apple製品ユーザーであればより抵抗なく使用できる。
主な特徴は、アイコン操作中心で直感的に使える「イージーユース」、ダイレクトティーチとARを組み合わせて直感的に教示できる「イージーティーチ」、取扱説明書を見なくても簡単に設定できる「イージーセットアップ」の3つだ。
生産中の操作盤としても使用できるほか、誰もが簡単に使えるブロックプログラミング機能も搭載。協働ロボットをはじめ、同社の現行産業用ロボット全てに適用できる。
製造現場ではロボット導入による自動化が進んでいるが、操作の煩雑さがロボット導入の障壁になっている。タブレットTPはこの煩雑さを軽減し、ロボットの導入や運用を容易にすることで、現場の人手不足解消に寄与する。
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