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九州電力、ローカル5GへのiPhone直結を実現し業務活用を開始:製造IT導入事例
NSSOL、九州電力、ニシム電子の3社は、九州電力の発電所でiPhoneをローカル5Gに直接接続する技術検証を経て、業務での実用を開始する。
日鉄ソリューションズ(NSSOL)、九州電力、ニシム電子工業の3社は2025年4月15日、九州電力の発電所におけるスマート保安でローカル5Gの整備を進め、iPhoneをローカル5Gに直接接続を実現したことから、今後業務での活用を開始すると発表した。
発電所のスマート保安を支える通信インフラ
九州電力では、2023年度からローカル5GとWi-Fiを使い分けた自営無線ネットワークを構築しており、発電所でのスマート保安に必要な通信インフラの整備を進めている。その中で、現場での業務端末として利用頻度の高いiPhoneをローカル5Gに対応させることが課題となっていた。
2023年6月にAppleがiOS 17でローカル5G対応を拡大したことを受け、3社は技術検証を開始し、ローカル5Gコア装置のバージョンアップとセキュアなSIMカードの導入により、iPhoneのローカル5G直接接続を可能とした。これにより、2025年3月にiPhoneを用いたローカル5Gへの直接接続を実現した。
今後もNSSOL、九州電力、ニシム電子は、ICTを活用した業務の効率化と高度化を図るとともに、発電所やインフラ分野におけるDXの加速を目指して、ローカル5Gの技術開発と実装を継続していく方針を示している。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
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