ニュース
診療科横断で患者の医療情報を一元管理するプラットフォームを発売:医療機器ニュース
Siemens Healthcareは、医用画像や臨床検査データ、手術動画、テキストデータなど、患者にひも付く複数の医療情報データを、診療科を横断して一元管理する統合型医療情報プラットフォーム「Syngo Carbon」を発売した。
Siemens Healthcareは2025年3月25日、医用画像や臨床検査データ、手術動画、テキストデータなど、患者にひも付く複数の医療情報データを、診療科を横断して一元管理する統合型医療情報プラットフォーム「Syngo Carbon」を発売した。
Syngo Carbonは、電子カルテを含む既存のHIS(病院情報システム)やRIS(放射線科情報システム)に簡単に接続できる。これらで管理するDICOMデータ(医用画像データ)に加え、病理画像など非DICOMデータを含む複数の診療科のデータを一元的に管理する。
一元管理する情報は、クラウドまたはオンプレミスで共有でき、地理的に離れたグループ病院内など組織のセットワーク全体で患者情報を管理可能だ。患者に関するデータを1つのインタフェースで確認、管理するため、診断やレポートに重要となる医療データの処理、解析のための負荷や時間を軽減できる。
また、画像解析処理や読影支援技術など、AI(人工知能)を活用した50以上のアプリケーションを含む約100種類のアプリケーションを使用できる。患者にひも付くデータは、解剖学的な視点からAIが構造化し、レポートを自動作成する。これらの機能により、診療データをリアルタイムに反映し、疾患の進行度合いも考慮した高精度な診断や治療計画の作成に寄与する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
過疎地域の医療は持続可能? 北スウェーデンはモデルケースとなるか
本連載第100回で北欧諸国の医療SXにおけるイノベーションを取り上げたが、今回は特にスウェーデンに焦点を当てる。“真のメドテック”に向け、オリンパスが選んだサプライチェーン組織改革
アイティメディアは「ITmedia Virtual EXPO 2025 冬」を開催した。本稿では、その中から「『真のメドテック』へ――オリンパスが挑むサプライチェーン組織変革」をテーマとした、オリンパス 執行役 CMSOの小林哲男氏による講演内容を紹介する。ミカンの皮に含まれる成分で犬の認知症症状が改善
北里大学とエア・ウォーターは、ミカンの皮を用いた老犬の認知症症状改善に関する共同研究を実施した。ミカンの皮に含まれるフラボノイド成分を投与した老犬は、夜鳴きなど認知症症状が改善した。同じ速さでも、手で感じる動きの速さが変わる触覚錯覚を発見
NTTは、皮膚に対して情報を広範囲かつ高密度に提示できる実験専用の触覚インタフェース活用し、手で感じる動きの速さが変わる錯覚を発見した。情報提示の空間間隔が大きいほど、物体の動きは遅く感じる。フィジカルAIを活用した自律型画像診断の開発推進に向けた協力を開始
NVIDIAとGE HealthCareは、フィジカルAIを活用した自律型画像診断の開発推進を目指して協業する。自律型X線技術と超音波アプリケーションの開発を中心とし、自律型画像イノベーションを推進する。人工膝関節手術支援ロボットを日本国内で販売開始
京セラは、人工膝関節手術支援ロボット「CUVIS-jointシステム」の日本国内での販売を開始する。患者の画像データを基にした手術の計画や骨切除の制御により、人工膝関節の設置を補助する。