三菱電機は2025年3月19日、中国においてFA事業の統括会社を同年4月1日付で設立することを発表した。多様化する現地のニーズに素早く対応できる体制を整えることで、競争力の強化を図る。
中国のスマート工場化の進展で多様化するニーズに対応
三菱電機ではこれまで、日本で企画、開発された製品を供給することを目的に、中国にFAシステム事業の製造、販売、サービス拠点を設立し、事業を拡大させてきた。
ただ、中国では近年、スマート工場化が急速に進んでおり、FA製品の機能や性能に対するユーザーのニーズが多様化している。現地の競合メーカーも含めて競争環境は激化しており、タイムリーな製品開発や製品供給の短納期化への要求が高まっている。
三菱電機では、新たにFA事業の統括会社として「三菱電機智能製造科技(中国)」を設立することで、機動力の高い自律経営体制の下、中国国内における製品企画、開発の推進、サプライチェーンの確立、人材確保や育成を実現し、多様化するニーズにスピーディー対応する。
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