日産が現社長の内田氏と副社長3人退任で経営体制刷新、新社長はエスピノーサ氏:製造マネジメントニュース
日産自動車は2025年4月1日からの新経営体制を発表。新たな代表執行役社長兼CEOに、チーフ プランニング オフィサーを務めるイヴァン・エスピノーサ氏が就任する。また、現在の代表執行役社長兼CEOの内田誠氏と3人の執行役副社長が退任するなどして経営体制の刷新を図る。
日産自動車は2025年3月11日、同年4月1日からの新経営体制を発表した。新たな代表執行役社長兼CEOには、チーフ プランニング オフィサーを務めるイヴァン・エスピノーサ氏が就任する。また、現在の代表執行役社長兼CEOの内田誠氏と3人の執行役副社長が退任するなどして経営体制の刷新を図る。
エスピノーサ氏は、2001年5月にモンテレイ工科大学に機械工学科を卒業し、2003年10月にメキシコ日産自動車に入社して商品企画担当となった。2008年7月にはタイ日産自動車へ異動してASEAN地域の商品企画、2010年4月にメキシコ日産自動車に戻ってメキシコとラテンアメリカ地域の商品企画、そして2014年4月には日産インターナショナル社 VP 商品企画に就任するなど海外の商品企画を担当してきた。2016年4月に日産自動車本社のプログラムダイレクター Dセグメント担当となった後、2017年4月にVP グローバル商品戦略&商品企画に就任して、2018年4月に常務執行役員に昇格、2019年4月には専務執行役員 グローバル商品企画本部、グローバルプログラムマネジメント、ニスモに就き、2023年7月にはモータースポーツビジネスユニットも担当している。2024年4月から、現職のチーフ プランニング オフィサーに就任し、グローバル商品企画、グローバルプログラム マネジメント、モータースポーツBU、コーポレート市場情報を担当している。
日産自動車のエグゼクティブ・コミッティ(EC)からは4月1日付で、現在の代表執行役社長兼CEOの内田氏の他、執行役副社長 チーフ ブランド&カスタマー オフィサーの星野朝子氏、執行役副社長 チーフ テクノロジー オフィサーの中畔邦雄氏、執行役副社長 チーフ モノづくり オフィサーの坂本秀行氏、チーフ ストラテジー&コーポレート アフェアーズ オフィサーの渡部英朗氏の5人が退任する。
チーフ テクノロジー オフィサーの後任には、車両計画・車両要素技術開発本部を担当する常務執行役員(CVP)の赤石永一氏が執行役として就任する。チーフ モノづくり オフィサーの後任には、両生産技術開発本部を担当する常務執行役員の平田禎治氏が執行役として就任し、生産事業とSCM(サプライチェーンマネジメント)を担当する。星野氏が務めていたチーフ ブランド&カスタマー オフィサーと渡部氏が務めていたチーフ ストラテジー&コーポレート アフェアーズ オフィサーは後任を設けない。
執行役の構成は、代表執行役社長兼CEOとなるエスピノーサ氏の他、現職の執行役である中国マネジメントコミッティ議長のスティーブン・マー氏、チーフ テクノロジー オフィサーに就任する赤石氏、チーフ モノづくり オフィサーに就任する平田氏に加えて、現在のCFOであるジェレミー・パパン氏が執行役に就任する。
なお取締役については、2025年6月開催予定の定時株主総会まで内田氏と坂本氏は留任する予定だ。
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