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アクリル樹脂のケミカルリサイクル品を日産とLGに販売 量産設備でポリマーを製造:リサイクルニュース
住友化学は、ケミカルリサイクルで得られたMMA(メタクリル酸メチル)モノマーを原料としたポリマー材料PMMA(ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂)を発売する。
住友化学は2025年3月6日、ケミカルリサイクルで得られたMMA(メタクリル酸メチル)モノマーを原料としたポリマー材料PMMA(ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂)を発売すると発表した。
新製品の概要
具体的には、量産設備で生産されたPMMAを、電機や自動車など、高い品質が要求される用途に提供する。同製品は既に韓国のLG Displayと日産自動車での採用が決定している。液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いられる導光板原料として韓国のLG Displayに、ヘッドランプに用いられるレンズ原料として日産自動車に今回のPMMAを販売する。
PMMAケミカルリサイクルの取り組み
同社は、2022年に愛媛工場(愛媛県新居浜市)にPMMAケミカルリサイクルの実証設備を建設。同設備を活用しアクリル製飛沫防止板の地域内資源循環プロジェクトを新居浜市と実施した他、スタージュエリーにアクリルジュエリーの原料として提供してきた。
また住友化学は、リサイクル原料やバイオマス原料などのサステナブルな原料が製造を含むサプライチェーン上で適切に管理されていることを担保する国際認証制度「ISCC Plus」などの第三者認証を取得。マスバランス方式を用いた実用的なリサイクルの社会実装もグローバルで進めている。
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