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新千歳空港で除雪ロボットの実証、スズキの電動ユニットを採用:自動運転技術
エバーブルーテクノロジーズと北海道エアポート、スズキは除雪ドローンによる自動除雪の実証実験を行った。
エバーブルーテクノロジーズと北海道エアポート、スズキは2025年2月26日、除雪ドローンによる自動除雪の実証実験を行ったと発表した。除雪作業の効率化や安全性向上を目指し、降雪地帯の空港運営における持続可能なソリューションの可能性を検証していく。
降雪地帯の冬の空港運営には除雪作業が不可欠だが、労働力不足や作業負担増加が課題となっている。また、気候変動の影響で降雪パターンが変化しており、より効率的な除雪手法が求められている。
実証実験では無人除雪機「除雪ドローンV3」を活用し、新千歳空港内の一部区域を対象に自動除雪を行った。実際の降雪環境における作業効率など除雪性能の評価、空港内の厳しい運用基準への適合など安全性、従来の除雪作業と比較した労働負担やコストの軽減効果、電動駆動によるCO2排出削減効果などを検証。実証実験の結果を基に、除雪ドローンの実用化に向けた改良や追加開発を進め、北海道内の各空港への展開も検討する。
除雪ドローンV3はスズキの「電動モビリティベースユニット」を活用している。遠隔操作や自動運転によって除雪し、省人化を図る。電動モビリティベースユニットは、さまざまなロボットの足回りとしての活用を目指して開発中の駆動システムだ。電動車いすの開発で培ってきた走破性や安定性をロボットに応用する。除雪の他、物流や土木建設、計測、監視などさまざまな分野への展開を目指している。
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