車両開発プロセス向上のためバーチャルツインを活用:メカ設計ニュース
ダッソー・システムズは、Volkswagenグループと長期パートナーシップを締結した。クラウド環境で利用できる「3DEXPERIENCE on the Cloud」を基盤とする、4つのインダストリーソリューションエクスペリエンスを活用する。
Dassault Systemes(ダッソー・システムズ)は2025年2月4日(現地時間)、Volkswagenグループと長期パートナーシップを締結したと発表した。同社の「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を導入することで、Volkswagenグループのデジタル基盤の発展を目指す。
Volkswagenグループは、車両開発プロセスを向上させるための基盤として、クラウド環境で利用できる「3DEXPERIENCE on the Cloud」を採用。同プラットフォームを基盤とする、4つのインダストリーソリューションエクスペリエンスを活用する。
具体的には、「Global Modular Architecture(グローバルモジュラーアーキテクチャ)」「Smart,Safe&Connected(スマート、セーフ&コネクテッド)」「Efficient Multi-Energy Platform(エフィシェントマルチエネルギープラットフォーム)」「On-Target Vehicle Launch(オンターゲットビークルローンチ)」を利用。物理的な車両の生産が始まる前に、バーチャルツインを活用して、仮想環境内でシミュレーションや検証、改良が可能になる。
これにより、さまざまな規制やサステナビリティ基準に確実に準拠できるようになる他、複雑な自動車システムの設計から製造サイクルの短縮、ワークフローの合理化、リソースの最適化、市場投入までの時間短縮に貢献する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ダッソーが目指す生成経済の実現に向けた新たなマイルストーン「3D UNIV+RSES」
ダッソー・システムズは、同社のIP(知的財産)ライフサイクル管理機能「POWER’by」の中核に、複数の生成AIを組み込んだ新サービス「3D UNIV+RSES」の提供開始を発表した。キヤノンITSが島津製作所の3D CAD統合を支援 SOLIDWORKS導入で3Dデータ活用推進
キヤノンITソリューションズは、島津製作所の3D CAD統合を支援した事例について発表した。島津製作所は、設計プロセスに加え、営業やアフターサービスも含めた製品ライフサイクル全体で3Dデータを活用する。ダッソー・システムズの新CEOダロズ氏が事業戦略や今後の方向性について言及
ダッソー・システムズは年次イベント「3DEXPERIENCE FORUM JAPAN 2024」に併せてプレスブリーフィングを開催。ベルナール・シャーレス氏に代わって、2024年1月からCEOに就任したパスカル・ダロズ氏が同社のビジョンや方向性などについて語った。アシックスとダッソーがフットウェア向けオンデマンドサービスの実証実験を開始
ダッソー・システムズはアシックスと共同で、各個人に合わせたフットウェア製品をオンデマンドで作成する新サービスの実証実験を開始した。ユーザーの足形に合致しながら個人の使用目的や嗜好に合わせた中敷きを作成する。ダッソーとJLRが協力関係強化、イノベーションやサステナビリティの実現を推進
Dassault Systemesは、JLRとの長期的戦略パートナーシップを5年間延長すると発表した。JLR社内全体の効率向上、共同イノベーション、サステナビリティへの取り組みを強化する。eVTOLの気流や騒音を最適化する流体力学シミュレーションを導入
Embraerがダッソー・システムズの流体シミュレーションソフト「SIMULIA PowerFLOW」を導入し、Eve Air Mobilityが開発を進めるeVTOLのシミュレーションや分析、テストなどを実施している。