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キヤノンITSが島津製作所の3D CAD統合を支援 SOLIDWORKS導入で3Dデータ活用推進:CADニュース
キヤノンITソリューションズは、島津製作所の3D CAD統合を支援した事例について発表した。島津製作所は、設計プロセスに加え、営業やアフターサービスも含めた製品ライフサイクル全体で3Dデータを活用する。
キヤノンITソリューションズ(以下、キヤノンITS)は2025年1月22日、島津製作所の3D CAD統合と設計データ活用を支援した事例について発表した。
キヤノンITSは、販売代理店としてダッソー・システムズの3D CADソフトウェア「SOLIDWORKS」を提供している。今回の支援では、島津製作所の3D CADをSOLIDWORKSに統合し、製品ライフサイクル全体で3Dデータを活用できるようにした。
島津製作所では、部門ごとに異なる3D CADを利用しており、設計資産の共有や人材の流動性、全社システムとのデータ連携などに課題があった。そのため、2016年から設計環境の整備に関して検討を開始。キヤノンITSの提案や同社の実績を踏まえて、データ管理システムも含めたSOLIDWORKSへの統合を決定し、2021年度に3D CAD統合を完了した。
3D CAD統合の効果として、設計資産の共有や全社システムとのデータ連携などの課題が解決した。また、設計者によるシミュレーションやバーチャルデザインレビューによって問題点を早期に抽出できるようになった。島津製作所は今後、設計プロセスに加え、営業やアフターサービスも含めた製品ライフサイクル全体に3Dデータ活用を拡大し、設計DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていくとしている。
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