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TOBはいわば公開ラブレター、ニデックが経緯と見解を改めて表明:製造マネジメントニュース
ニデックは、牧野フライス製作所へのTOB表明後の経緯とニデックの見解を改めて文書で公表した。
ニデックは2025年2月25日、牧野フライス製作所へのTOB(株式公開買い付け)表明後の経緯とニデックの見解を改めて文書で公表した。
文書ではまず、株主を中心としたステークホルダーへの透明性の確保および株主への重要な情報の早期提供などの点から、今回のTOBの提案を「極めて公正な手法である」とした。
事前協議なく提案した理由については、「水面下で買収提案を行ってから交渉のテーブルにのるまでは、実際は非常に時間がかかることが多く、また、すぐに決断できない対象会社もあると推察される」「申入れなどが拒絶された後に買収提案を公表する場合、当該公表によって初めて当該買収提案の存在を認識する一般株主や各ステークホルダーからすれば、当該買収提案があたかも、敵対的買収を前提とした提案であるかのように見えてしまいかねない」と説明した。
その上で、今回の提案は「いわば公開ラブレターであり、牧野フライスの経営陣の皆さまと敵対的となる前提で提案するものではない」と述べた。
牧野フライス製作所は2025年2月12日に発表した新たな事業計画を発表した。ニデックは、事業計画の戦略や株主還元策への実効性の観点からから、牧野フライス製作所の株式保有者に対して「TOBに応募する方がより良い選択である」と呼びかけた。
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