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小型搬送ロボット10台を1人で遠隔操作し複数地域で同時に走行させる実験を開始:ロボット開発ニュース
パナソニック ホールディングスは、オペレーター1人が遠隔操作する小型自動搬送ロボット「ハコボ」の複数地域および計10台同時の公道走行の道路使用許可を取得し、実証実験を開始した。3地域で計10台をフルリモート型で運行する。
パナソニック ホールディングスは2025年2月6日、オペレーター1人が遠隔操作する小型自動搬送ロボット「ハコボ」の複数地域および計10台同時の公道走行の道路使用許可を取得し、実証実験を開始したと発表した。
同社は2022年4月に国内で初めて、ロボット近傍に保安要員を配置せず、1人のオペレーターが小型車4台を同時に遠隔操作する、フルリモートでの運行に成功している。その後、さまざまなパートナーと協力し、複数台のロボットを同時運行しながらサービスを提供してきた。
今回の実証実験では、新たに開発したAI(人工知能)機能で遠隔オペレーターの一部業務を軽減することで、同時運行できるロボットを10台に拡大。神奈川県藤沢市で5台、大阪府門真市で2台、佐賀県佐賀市で3台、3地域計10台の自動搬送ロボットをフルリモート型で運行する。
今後は、1人のオペレーターが、複数地域を跨ぎながら複数のロボットを同時に活用するサービスの提供を目指す。
またハコボは、後部に搭載するキャビンをカスタマイズし、移動販売や情報発信などさまざまな用途に対応できる。複数の台数や地域、サービスを組み合わせることで、ロボットサービスの運用コストを低減するだけでなく、地域間での働き手のアンバランス解消や働き方の改善にも貢献する。
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