大阪・関西万博に、音や映像だけでなく触覚や振動を送り合える装置を設置:医療機器ニュース
NTTらは、2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」において、「ふれあう伝話」の設置を決定した。ふれあう伝話は、IOWNを活用して音や映像だけでなく、触覚や振動を送り合える装置だ。
NTTは2025年1月27日、2025年大阪・関西万博日本館事務局(日本館)、2025年大阪・関西万博シグニチャーパビリオンいのち動的平衡館(いのち動的平衡館)と共同で、2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」においてIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)を活用した「ふれあう伝話」を設置すると発表した。
ふれあう伝話は、音や映像に加えて触覚や振動を送り合い、離れた人の存在を感じるような体験ができる装置だ。NTTらは同万博に2種類のふれあう伝話を設置する。
1つ目は、日本館と関西国際空港をつなぐ「ハイタッチでつなぐ」ふれあう伝話だ。APN(All-Photonics Network)の技術を用いて高速、大容量、低遅延の通信を可能とするサービス「All-Photonics Connect powered by IOWN」を活用し、日本館と関西国際空港の万博特設ブースを接続する。それぞれの場所に設置したふれあう伝話の映像モニターの両脇にある、丸い手のマークにハイタッチをすることで、初めて会った人同士の「つながる」コミュニケーションを創造する。
2つ目は「いのち」ふれあう伝話で、APNを活用してNTTパビリオンといのち動的平衡館を接続する。NTTパビリオンといのち動的平衡館を訪れた来場者同士が、映像モニター前に置かれたテーブルに触れることで、触れる感覚を伝え合うことができる。NTTパビリオンでは、聴診器型のデバイスから自分の鼓動を一緒に送ることもできる。
IOWN構想とは、最先端の光技術などを利用して豊かな社会を創造するネットワーク基盤構想で、これまでのネットワークインフラでは困難だった高速大容量通信や膨大な計算リソースなどを提供できる。IOWN構想の1つにAPNがある。
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