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飲み込みやすい錠剤の開発を目指した共同研究を開始:医療機器ニュース
第一三共ヘルスケアと藤田医科大学は、錠剤の服用シミュレーションの共同研究に関する契約を締結した。加齢に伴う嚥下力の低下に着目し、高齢者を含む全ての人が服用しやすい錠剤の開発に取り組む。
第一三共ヘルスケアと藤田医科大学は2025年1月28日、錠剤の服用シミュレーションの共同研究に関する契約を締結した。加齢に伴う嚥下力の低下に着目し、高齢者を含む全ての人が服用しやすい錠剤の開発に取り組む。
共同研究では、まず年齢層ごとに人の喉の動きをコンピュータ上に再現した喉モデルを作成する。次に、錠剤の大きさや形状を検討するために、作成したモデルを使用して嚥下シミュレーションを実施する。さらに、実際に服用したときの飲みやすさとの相関関係を確認して、シミュレーションの精度を向上し、服用しやすい錠剤の形状を選定する際に活用する。
年齢層ごとの嚥下機能など、今回の共同研究で得られる成果は、口腔ケアやオーラルフレイル対策の研究、製品開発に応用されることが期待される。同社は今後も、科学的根拠に裏付けられた品質を重視し、外部研究機関や製造委託企業との共同研究、共同開発を通じて、利用者の満足度が高い製品を開発する。
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