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住友理工が3Dドキュメントツール導入で新人教育コストを3分の1に:メカ設計ニュース
Sceneは、3Dモデルを活用したドキュメント作成ツール「3D Docs」を、住友理工が導入した事例を公開。国内外の教育を3D化し、新人教育コストを3分の1に低減した。
住友理工が「3D Docs」を導入
Sceneは2025年1月31日、3Dモデルを活用したドキュメント作成ツール「3D Docs」を、住友理工が導入した事例を公開した。国内外の教育を3D化し、新人教育のコストを3分の1に低減したという。
住友理工は、制遮音品や内装品などの自動車関連製品、防振ゴム、ホース、インフラ、エレクトロニクス、ヘルスケアなど、幅広い分野の製品を手掛けている。世界20カ国以上で事業を展開するグローバル企業だが、今回は防振生準統括部の生産課とDX管理グループで3D Docsを導入した。
3D Docsの導入効果と今後の展望
同ツールの導入後、専門的な知識がなくても3Dで事例資料が作成可能になり、過去の不良事例を効率的に確認できるようになった。従来は、新しい金型の立ち上げ時にExcelで事例集を作成していたが、経験が浅いと2次元の情報では不良の検出が難しいという問題があった。3Dの事例資料は、3Dモデルを見たい方向から自由に確認でき、経験の浅い検査員でも高精度な検査に対応可能になった。
また、金型の定期メンテナンス時には、3Dアニメーションを見て分解、組み立て作業を実施可能になった。作業手順を直感的に理解し、安全に作業できるようになったことで、新人や言語の壁がある海外拠点での教育も効率化した。
住友理工では、品質チェックの事例集や分解組み立て、保守の指示書などで3D Docsを活用していく。さらに今後、海外も含めた全拠点への導入も展開したいとしている。
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