使いやすさを向上した検体前処理モジュールシステムを公開:医療機器ニュース
日立ハイテクは、検体前処理モジュールシステム「LabFLEX 3500II」を公開した。子検体容器供給の自動化、エラー検体のまとめ移動、各モジュールでの簡単な操作など使いやすさを目指した製品となっている。
日立ハイテクは2025年1月14日、検体前処理モジュールシステム「LabFLEX 3500II」を公開した。子検体容器供給の自動化、エラー検体のまとめ移動、各モジュールでの簡単な操作など使いやすさを目指した製品となっている。
LabFLEX 3500IIは、CV1.0%以下、絶対量±3%以下の高精度分注と高速化を両立し、3ノズル可変ピッチ分注機構により、1:2分注でも1時間当たり500元検体以上の処理能力が可能だ。
子検体容器供給は、チューブフィーダーを内蔵することで自動化した。最大4管種まで同時使用でき、分注項目ごとに使用容器を選択できる。
再検査や追加検査に迅速に対応できるように、分注可否を判定するヘマトリック値を用いた血清量の推定算出機能を標準装備した。血清の一定量確保や、分注後の残量データの把握が可能だ。
リカバリー処理の効率化を目的として、分注エラーが発生した際は、処理を中断することなく対象の元検体と子検体をセットで自動的に専用エリアに移動する。元検体と子検体がセットになっていることで、検体検索が不要だ。
操作はタッチパネル式で、操作性のさらなる向上を目指し、アラーム解除も各モジュールの前面スイッチ、タッチパネルから操作できる。検体の供給や取り出し、消耗品の供給や廃棄など全ての操作が、装置前面で実施可能だ。
LabFLEX 3500IIは、4管種対応チューブフィーダー内蔵、3ノズル分注機構、エラー検体移載などを基本構成モデルとしているが、各モジュールを組み合わせることでさまざまなバリエーションのシステムを構築できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
早期アルツハイマー病治療薬が病態進行を抑制するメカニズムの一端を解明
金沢大学とエーザイは、早期アルツハイマー病の治療薬レカネマブが、アルツハイマー病の病態進行を抑制するメカニズムの一端を明らかにした。紅麹関連製品摂取後に生じた腎障害に関する実態調査の詳細結果を公表
大阪大学は、日本腎臓学会の会員医師を対象とした、紅麹関連製品摂取後に生じた腎障害の実態に関する調査結果を発表した。肌年齢や特定成分への反応性を5分で分析する卓上型デバイスを発表
ロレアルグループは、パーソナライズされた肌分析を5分で提供する卓上型デバイス「ロレアル セル バイオプリント」を発表した。頬に貼ったテープを溶液に入れるだけで、肌年齢や特定成分への反応性を分析できる。花粉レス空間やパーソナライズされた機能的空間などの実証実験を開始
ダイキン工業は、トヨタ自動車が建設を進める実証実験の街「Toyota Woven City」において、心身共に快適で健康的に過ごせる空間を作るための新たな空調システムの開発に向けて実証実験を開始する。COVID-19ワクチン3回目接種後の高齢者の免疫応答特性を解明
京都大学は、新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチンの3回目接種による免疫応答を解析した。65歳以上の高齢者でも免疫応答は活性化するが、成人より記憶T細胞応答が低いこと、記憶B細胞の応答は効率よく誘導されることが分かった。積層造形技術と医療用画像技術でパーソナライズされた肩甲骨インプラントを作製
PTCは、Tel Aviv Medical Center、Hexagonと共同で完全個別化の肩甲骨インプラントを作製した。16歳のがん患者のために設計、製造したオーダーメイドのチタン製肩甲骨インプラントで、患者の解剖学的構造に高精度で合致させている。