プラットフォーム全面刷新
次世代e:HEVには、EVと共用できる電動AWDユニットを採用する。機械式AWDと比べて最大駆動力が向上し、力強い発進加速性能を実現するとしている。電動AWDユニットは機械式AWDで培った前後駆動力配分制御を進化させ、加減速や旋回時のタイヤの荷重変化を捉えながら駆動力を最適に配分する。さらに、高精度で応答性の高いモータートルク制御により、さまざまな路面状態でのライントレース性や操縦安定性を高める。
次世代e:HEVに合わせてHEV向けプラットフォームも全面刷新する。操縦安定性と軽量化を両立するため、新しいボディー剛性マネジメントを採用する。コーナリング時に車体をしならせる挙動を与え、タイヤへの荷重をコントロールする新指標を取り入れ、軽快な走りを実現する。また、新たな軽量骨格ボディーの採用などにより、現行モデル比で90kgの軽量化を図る。
さまざまなモデルと高い割合で共用できるモジュラーアーキテクチャ構想により、エンジンルームやリアアンダーなどの共通部と、リアキャビンなどの独自部を作り分けてシリーズ開発する。同じプラットフォームを採用する車両で60%以上の共用化を目指す。
写真で見る小型の次世代e:HEV
中型システム
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