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高いバリア性とカスタマイズ性を備えた半導体モールド用離型フィルムを開発:材料技術
ハリマ化成グループは、半導体製造工程の最適化および環境負荷低減を実現する半導体モールド用離型フィルムを開発した。
ハリマ化成グループは2024年12月11日、半導体製造工程の最適化および環境負荷低減を実現する半導体モールド用離型フィルムを開発したと発表した。現在、国内外顧客へのサンプルの提供を進めており、早期の実績化を図るとともに、2030年に向けて市場シェア約30%の獲得を目指している。
半導体製造の後工程であるコンプレッションモールディング(圧縮成形)では、金型とモールド樹脂の間に離型フィルムを挟み込むことで金型の汚れを抑える。
今回の開発品は、高いガスバリア性により成形時に発生する昇華物を遮断することで、清掃頻度をさらに減らし工程改善に貢献する。樹脂設計により柔軟性を持たせているため使用目的に合わせてカスタマイズ可能な上、シリコン/非シリコンの用途に適用し多様な場面で使える。有機フッ素化合物(PFAS)フリーで環境に優しい素材のため、サプライチェーン全体での環境配慮を高められる。
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