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IoTとAIを連携した可視化ソリューションで業務改善の取り組みを支援:製造現場向けAI技術
ニーズウェルは、同社のAI技術とコネクシオのIoT製品を連携した新ソリューション「BearAI」を発表した。データの収集から分析、モデル化までをシームレスに実行し、機器や設備の課題を可視化して業務改善につなげる。
ニーズウェルは2024年12月1日、IoT(モノのインターネット)製品とAI(人工知能)技術を連携した新ソリューション「BearAI」の提供を開始した。同社のAI技術と提携先であるコネクシオのIoT製品を連携することで、データ収集からデータ分析、モデル化までをシームレスに実行する。
BearAIでは、IoT機器が工場などの設備や機器から、温度、振動、画像、位置などの情報をリアルタイムで収集する。また、顧客のニーズに応じて、IoT機器や社内システム、外部データベースなどを介した信頼性の高いデータ収集にも対応する。
収集したデータは、顧客ごとに最適化したAIアルゴリズムで整理、分析した後、モデル化を経て予測し、課題を可視化する。不具合要因の分析や故障予兆検知などを可視化することで、品質管理や保全、保守の業務改善につなげる。
さらに、少量のサンプルデータから統計的なデータ調査を実施し、シンプルなAIモデルを作成するため、納期短縮とコストの低減が期待できる。製造生産ラインや建設特殊車両、工業系プラントなどの機器や設備を効率的にモニタリングできるようになるため、業務改善に貢献する。
両者は今後、連携を強化してソリューションの販売を促進する。加えて、製造業や建設業、エネルギー、農業などさまざまな分野にBearAIの活用範囲を広げていく。
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