日本初開催の自律走行レースリーグでレース車両にSIMカードを提供:自動運転技術
日本レースプロモーションとインターネットイニシアティブおよびIIJエンジニアリングは、日本で初めて開催された自律走行レースリーグのデモンストレーションレース車両に車体制御通信用のSIMカードを提供した。
日本レースプロモーション(JRP)とインターネットイニシアティブ(IIJ)およびIIJエンジニアリングは2024年11月15日、日本で初めて開催された世界規模の自律走行レースリーグ「Abu Dhabi Autonomous Racing League(A2RL)」のデモンストレーションレース車両に車体制御通信用のSIMカード(個人向けインターネットサービス「IIJmio(アイアイジェイミオ)」のデータ専用SIMカード)を提供したと発表した。
同レースリーグは、JRP主催による2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権(SUPER FORMULA)第8戦、第9戦「第23回JAF鈴鹿グランプリ」(2024年11月9日、10日)にて行われた。IIJグループは、2023年からSUPER FORMULAのITソリューションパートナーを担っており、今回のSIMカード提供はその一環で行われたもの。
今回のデモンストレーションでは、車両ごとにIIJmioのデータ専用SIMカードを複数枚搭載することにより十分な通信帯域を保持し、ピットウォールからの車両状態の監視やエンジン始動、最高速度、ピットイン、エンジン停止などの走行制御に関わるベースとなる指示の送信、GPS情報の補正送信などの通信に利用した。
JRPと提携関係にあるA2RLは、中東で初めての自律型レーシングリーグであり、研究と産業の乖離を埋めることに重きを置いたアブダビの先端技術研究機関、ASPIREによって設立された。A2RLではSUPER FORMULAと同じ車体とタイヤを使った車両を用いて、各チームの独自開発による自律走行ソフトウェアとアルゴリズムを制御用ベースソフトウェアに搭載して、ドライバーが乗らない自律走行でその技術を競う。
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