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東芝の映像解析向けAIモデルがJetsonへの組み込みに対応:人工知能ニュース
東芝デジタルソリューションズは、「SATLYS 映像解析AI」の4種類のAIモデルについて、エッジAIプラットフォーム「NVIDIA Jetson」への対応を開始した。
東芝デジタルソリューションズは2024年11月11日、「SATLYS 映像解析AI」の4種類のAI(人工知能)モデルについて、エッジAIプラットフォーム「NVIDIA Jetson」への対応を開始したと発表した。
SATLYS 映像解析AIは、人物や物体の検出と追跡、顔認識、性別や年齢の推定、人物の行動認識や骨格の推定などを学習したAIモデルだ。NVIDIA Jetsonへの対応により、映像解析においてリアルタイム性やプライバシーへの配慮が必要なアプリケーションを迅速に開発できるようになる。
NVIDIA Jetson対応版として提供するのは、「人物/物体検出、追跡AIモデル」「カメラ間追跡AIモデル」「顔認識AIモデル」「人物属性推定AIモデル」の4種だ。Jetson開発者キットで利用できるSDK(ソフトウェア開発キット)として提供し、Jetson Orin Nanoでの動作を確認している。
ユースケースとして、店舗内での顧客分析や公共空間の防犯、サービスロボットや産業用ロボットの自律制御機能の向上などを想定している。一例として、サービスロボットに顔認識や人物属性推定の機能を追加することで、来店客層の把握などのマーケティングに活用できる。
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