DMG森精機の第5世代ターニングセンタ、従来機比1.25倍の切削能力:工作機械
DMG森精機は、切削能力が向上した第5世代ターニングセンタ「NLX 2500 | 700 2nd Generation」の販売を開始した。切削の安定性と使いやすさを追求する機械構造や自動化への対応により、生産性と品質向上に貢献する。
DMG森精機は2024年9月12日、切削能力が向上した第5世代ターニングセンタ「NLX 2500 | 700 2nd Generation」の販売開始を発表した。「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2024)」(2024年11月5〜10日、東京ビッグサイト)において展示する。
新製品は、X、Y、Z軸へのすべり案内や重切削に対応する高剛性ベッドなど、切削能力を最大限に高める機械構造を採用。X、Z軸のすべり案内は摺動面幅を従来機より10%拡大し、振動減衰性と動剛性を高めることで切削の安定性が向上している。
高トルクかつ高信頼性の内製主軸「turnMASTER」を搭載し、従来機と比べて切削能力が1.25倍向上している。左主軸は10、12インチ、右主軸は6、8、10インチチャックを搭載でき、左右両面の連続加工に対応する。また、115mmの大貫通穴径により、大径バーフィーダと組み合わせた多品種加工の工程集約が可能になる。
刃物台にはBMT(ビルトインモータータレット)を搭載し、40番マシニングセンタと同等のミーリング能力を備える。従来はマシニングセンタとターニングセンタの2台を使っていた加工や専用機でのギヤ加工を、1台に工程集約できる。また、同社のテクノロジーサイクル「ギヤホビング」や「ギヤスカイビング」を用いることで、ホブ加工や内歯車加工の工程も集約する。
操作盤には、大きな表示画面で視認性を高め、直感的な操作ができるタッチパネル式の「ERGOline X with CELOS X」を搭載。チャックの把握力を操作盤から指令できる「NC-CLAMP」や、生産準備や加工シミュレーションなどに対応するアプリケーションが生産性向上を支援する。
切りくず、クーラント、ミストの機外への持ち出しをなくすカバー構造、ドア開閉の加減速を適切に制御するサーボ自動ドアを採用するほか、冷却装置や潤滑油、油圧フィルターなどの機器を背面に集中配置し、メンテナンス性や使いやすさを高めた。ワークアンローダーと組み合わせて棒材加工を自動化するバーフィーダや、手押し台車にロボットを搭載した「MATRIS Light」との協働など、自動化ソリューションにも対応する。
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