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鉄道車両用主電動機向けに銅ダイカスト回転子を製品化:電動化
日立インダストリアルプロダクツは、鉄道車両用主電動機向けに銅ダイカスト回転子を製品化した。既存の回転子と比べて軽量化している。同社発表によると、世界初だという。
日立インダストリアルプロダクツは2024年9月18日、鉄道車両用主電動機向けに銅ダイカスト回転子を製品化したと発表した。同発表によると「世界初」だという。
銅ダイカスト回転子は、銅をダイカストにより製造した回転子だ。銅バーとエンドリングをろう付けで接合した既存の回転子(銅バータイプ)と比べて、構造の簡略化による部品点数の削減が可能。約15kg軽量化できるという。
同社は、主電動機向けの回転子として、これまでに銅バータイプとアルミダイカストタイプの2種をラインアップにそろえている。銅はアルミよりも低損失であるため、高効率化に寄与する。
さらに、銅ダイカストを適用することで、効率化と軽量化の両立が可能となる。銅の融点がアルミの融点より高温であること、鉄道向けに大型回転子へのダイカストを要することが課題となっていたが、試作や検証を複数年経ることで今回の製品化に至った。
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