ニュース
エナジーハーベスティングで交換不要のCR2032コイン型電池モジュール、SMKが開発:組み込み開発ニュース
SMKは、コイン型電池CR2032に置き換わるエナジーハーベスティングモジュールを開発したと発表した。
SMKは2024年9月11日、コイン型電池CR2032に置き換わる「業界初」(SMK調べ)のエナジーハーベスティングモジュールを開発したと発表した。
SMKが開発した「自立給電型コインバッテリーモジュール」は、太陽光発電(PV)セルを利用したエナジーハーベスティング技術と、Bluetooth Low Energy(BLE)5.3による低消費電力通信を組み合わせ、リモコンやセンサーなどの電池交換を不要とするものだ。
既存のコイン型電池ボックスに収まるコンパクト設計で、モジュールサイズは直径20mm×厚さ3.2mm、PVセルサイズは直径16mm(4セル)となっている。定格出力電圧は3.0V±2%で電池容量は4mAhである。「現行の製品デザインを踏襲しながら電池の交換を不要にしたい」や「通信機能を追加したい」といったニーズに対応している。
電池、PVセル、通信回路、各種センサーを一体化して、コイン型電池のサイズに収めており、外部アンテナによるワイヤレス電力伝送(WPT)にも対応しているため、太陽光発電が困難な場所でも利用可能だ。
同社では、使用用途としてリモコン、IoT(モノのインターネット)トラッカー、センサー、PC周辺機器、自転車アクセサリーなどを想定しているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 電磁波ノイズエネルギーを利用したエナジーハーベスティング用のモジュール
ソニーセミコンダクタソリューションズは、電磁波ノイズエネルギーを利用した、エナジーハーベスティング用のモジュールを開発した。低消費電力型のIoTセンサーなどへの給電や、電池などへの充電に使用できる。 - エナジーハーベストで海を見える化、京セラと長崎大学がスマートブイを共同開発
京セラと長崎大学は2021年7月14日、安定した海洋データの収集を目的とした「エナジーハーベスト型スマートブイ」を開発したことを発表した。同技術は京セラのIoT関連技術と長崎大学の潮流発電技術を組み合わせて実現した。 - スマホでミニ四駆を操れる! “乾電池”の概念を覆すIoTガジェットが資金調達へ
タミヤの「ミニ四駆」やタカラトミーの「プラレール」を、スマートフォンから自在に操作できたら――。そんな夢を“乾電池を交換するだけ”で簡単に実現するスマートガジェット「MaBeee」が登場した。同製品を開発したノバルスの代表取締役を務める岡部顕宏氏に話を聞いた。 - 2種類の発電デバイスを活用し、幅広い速度域で安定電力を得るタイヤ内発電技術
住友ゴム工業は、タイヤの内側に静電気を利用した2種類の発電デバイスを取り付け、電力を幅広い速度域で安定的に供給することに成功した。実車による実験で、タイヤ空気圧監視システムの稼働を確認している。 - 「透ける電池」の使い道は? 黒子から脱却できるか
日本電信電話(以下、NTT)は、「NTT R&Dフォーラム2018(秋)」の報道陣向け先行公開において、光透過性を有する二次電池「透ける電池」を披露した。電力を供給する“黒子”として用いられてきた電池を従来とは異なる形で利用できる可能性がある。 - 二次電池各社の進む道、それぞれの先進技術と抱える課題
「第9回 国際二次電池展」の基調講演では、マクセルホールディングス、BYD、CATL、Teslaなど、日米中の二次電池関連各社が登壇。先進技術動向と抱える課題などについて説明した。