ニュース
大面積かつ四角形状の半導体パッケージ向け角型シリコン基板を開発:組み込み開発ニュース
三菱マテリアルは、大面積かつ四角形状の半導体パッケージ向け「角型シリコン基板」を開発した。半導体製造工程向けキャリア基板や半導体パッケージのインターポーザー材料など、幅広い活用が期待できる。
三菱マテリアルは2024年8月21日、大面積かつ四角形状の半導体パッケージ向け「角型シリコン基板」を開発したと発表した。高平坦度と低表面粗さを両立し、外形サイズは300×300mm、510×515mm、600×600mmなどを揃える。
角型シリコン基板は、同社グループで培ってきた大型シリコンインゴットの鋳造技術と独自の加工技術を組み合わせて開発。半導体製造工程向けキャリア基板や半導体パッケージのインターポーザー材料など、半導体分野で幅広い活用が期待できる。
半導体チップを配置するキャリア基板として、大型のガラスパネルなどを用いたPLP(Panel-level-Package)が開発されているが、ガラス材料は剛性と熱伝導率が低く、加熱工程において反りが発生する課題があった。高純度シリコンを材料に新開発した角型シリコン基板は、高剛性と高熱伝導率の特徴があり、再配線層(RDL:Redistribution Layer)形成工程における反りを抑制する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか
法政大学イノベーション・マネジメント研究センターのシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」では、日本における電子半導体産業の未来を考えるシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」を開催。半導体露光機業界で日系企業がオランダのASMLに敗れた背景や理由について解説した。 - 日米の企業10社から成る次世代半導体パッケージのコンソーシアムを設立
レゾナックは、次世代半導体パッケージ分野の材料/装置などに関連する日本と米国の企業10社から成るコンソーシアム「US-JOINT」を米国のシリコンバレーに設立する。 - 半導体パッケージ向け材料事業を強化、中国・台湾の需要増に対応
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズは、半導体パッケージやモジュール向けの基板材料「MEGTRON GX」について、中国および北東アジア地域での生産・開発機能を強化すると発表した。 - 次世代半導体パッケージに使えるガラスセラミックスコア基板を開発
日本電気硝子は、次世代半導体パッケージへの利用が期待されるガラスセラミックスコア基板「GCコア」を開発した。 - 三菱ガス化学がタイで半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力を倍増へ
三菱ガス化学は、MGCエレクトロテクノの子会社でタイに位置するMGC ELECTROTECHNOで半導体パッケージ用BT積層材料の生産能力を増強する。 - 微細化と大画面化に対応、キヤノンが生み出す新たな半導体関連技術
キヤノンは「SEMICON Japan 2022」(2022年12月14〜16日、東京ビッグサイト)において、グループ会社のキヤノンアネルバ、キヤノンマシナリーとともに出展し、半導体製造装置の新たなラインアップや技術を紹介した。