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次世代ラボ実現に向け機器間の通信/相互運用規格を適用、材料開発を加速研究開発の最前線

三菱ケミカルグループと日本分析機器工業会は「Laboratory and Analytical Device Standard(LADS)OPC UA」について、共同で概念実証を実施する。

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 三菱ケミカルグループと日本分析機器工業会(JAIMA)は2024年8月29日、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた次世代ラボの実現のために、ラボ用実験機器や分析機器など、プラットフォームが異なる機器間での相互運用性を支える通信規格「Laboratory and Analytical Device Standard(LADS)OPC UA」について、共同で概念実証(PoC)を実施し、有用性の検証および普及に向けた取り組みを行うことに合意したと発表した。

 なお、OPC UAとは、「Open Platform Communications Unified Architecture(オープンプラットフォームコミュニケーションにおける統合アーキテクチャ)」の略称だ。

実験機器の自動化にかかる時間やコストも削減

 ラボでは、材料開発のためのデータの取得、管理や解析において、質と量の両面での飛躍的な向上を目的として、実験環境のデジタル化や自動化が推進されている。しかし、現状では大半の実験機器がスタンドアロンでの運用を想定されており、外部との通信機能がない、あるいはメーカー独自の通信プロトコルやソフトウェアが必要であることが、さらなるデジタル化や自動化を進めるう上でのボトルネックになっている。

 そこで、両者は、これらのボトルネックを取り除き、ラボのDXをより推進するために、国内初となるラボ用機器の通信および相互運用規格の適用に向けた取り組みを行い、LADS OPC UAの早期普及を目指す。

従来のラボ情報システム(左)とLADS OPC UAを導入した次世代ラボシステム(右)のイメージ
従来のラボ情報システム(左)とLADS OPC UAを導入した次世代ラボシステム(右)のイメージ[クリックで拡大] 出所:三菱ケミカルグループ

 LADS OPC UAを導入し、多くの実験機器をプラグ&プレイでつなぐことで、容易かつセキュアに実験機器の遠隔監視/制御やデータの取得蓄積が可能になる。さらに、複数の実験機器や研究者間の効率的な連携も可能となるため、自動化にかかる時間やコスト、技術的な制約を減らせる。

 両者はこの取り組みを通じて、研究開発に適した柔軟な次世代型ラボシステムを容易に構築できるようにすることで、ラボのDXを促進し、材料開発を加速する。

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