4G通信接続で遠隔管理と胸骨圧迫中の心電図解析ができるAEDを発売:医療機器ニュース
日本ストライカーは、4G通信により管理者が遠隔で一元管理できる、2種のAED「ライフパックCR2 4G cprINSIGHT」「ライフパックCR2 オートショック 4G cprINSIGHT」を発売した。
日本ストライカーは2024年7月16日、新しい2種のAED(自動体外式除細動器)を発売した。AEDの管理者と使用者双方に切れ目のない救命処置をサポートする「ライフパックCR2 4G cprINSIGHT(シーピーアールインサイト)」と、救助者の心理的負荷を軽減するオートショック機能を追加した「ライフパックCR2 オートショック 4G cprINSIGHT」だ。
両製品は、管理者が遠隔でAEDを一元管理できるように、AEDの情報を携帯回線4G/LTEを介して専用クラウドシステムに送信する。バッテリーや電極の有効期限、装置が使用可能な状態かなどをメールで管理者に自動通知する。
また、位置情報と連携したモニタリング機能により、AEDの設置場所や使用状況をクラウド上で常時アップデートし、AEDの保守管理業務を効率化する。AEDの使用後は、病院内での治療方針立案に役立つよう、心電図データが医療従事者向けWebサービス「LIFENET System」から医師に送付される。
同社は、両製品に国内で初めて、心臓マッサージを継続しながら心電図解析ができる機能「cprINSIGHT」を搭載した。従来は、救助中の心電図解析のため胸骨圧迫(心臓マッサージ)は10秒以上中断しなければならなかったが、同機能により、心臓マッサージの中断時間を従来の約4割まで短縮できる。
公共施設などへのAEDの普及が進む一方で、心停止した傷病者が目撃されていながら、AEDの使用割合が4.3%にとどまっているという報告もある。そのため、日本では救命率の向上が喫緊の課題となっている。また、AED設置後、適切な保守管理がなされていないケースがあるなど、管理者へのサポートも課題となっていた。
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