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カゴメやキユーピーらがロボットによる食品工場自動化へコンソーシアム結成:FAニュース
カゴメら食品メーカーと調理、業務用ロボット開発会社は、「未来型食品工場コンソーシアム」を結成した。共通課題の解決に向け、高度なロボットテクノロジーによる持続可能な食インフラの構築を目指す。
カゴメは2024年7月4日、同社を含む国内の食品メーカーと調理、業務用ロボット開発会社の6社で、「未来型食品工場コンソーシアム」を結成したと発表した。同社のほか、キユーピー、永谷園、ニチレイフーズ、日清製粉グループ本社、TechMagicが共同で食品工場の非競争領域における共通課題の解決を目指す。
食品工場が抱える課題には、労働力不足や原価高騰などがある。こうした課題への対応は中長期的に続くとみられ、最先端技術による取り組みが必要だと考えられる。同コンソーシアムは、食品工場の共通課題に対して、高度なロボットテクノロジーを活用し、持続可能な食インフラの構築を目指す。
具体的には、持続可能な食品工場の構築に必要となる産業課題を抽出し、要求仕様の策定や共通基盤の構築、最先端な取り組みに関する勉強会などを実施する。これらを通じて、食品工場の未来について協議する。さらに、協議した課題の解決に向けた共同開発プロジェクトを立ち上げ、ソリューションの開発に取り組む。
最初の取り組みとして、各社共通課題のひょう量工程の自動化に向けた分科会を立ち上げ、解決策を検討する。食品メーカー各社と調理、業務用ロボットの開発を手掛けるTechMagicが共同開発し、開発コストの分散、ソリューションの汎用化、専門的な技術やノウハウの共有、市場導入のスピードアップなどを図る。
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