シャッと出せてシュッと戻る「コンベックス」の仕組み:100円均一でモノの仕組みを考える(3)(1/3 ページ)
本連載「100円均一でモノの仕組みを考える」では、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を考察します。連載第3回のお題は「コンベックス」(金属製巻き尺)です。
本連載は、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を知ることを目的としています。前回は、さまざまなサイズやデザインがある「ツールボックス」の仕組みを取り上げました。
テーマ3:コンベックス
連載第3回となる今回は「コンベックス」を題材に取り上げます(図1)。コンベックスは長さを測定するための道具で、主に建築やDIY作業などで広く使用されます。「巻き尺」や「メジャー」といった名称で呼ばれることもあり、比較的身近な道具です。誰しも一度は使ったことがあるのではないでしょうか?
コンベックスの部品構成
コンベックスは、主に以下のような部品で構成されています(図2)。
ケース
コンベックスの本体部分で、内部に巻き尺が収納されています。多くの場合、プラスチックや金属製です。
巻き尺(テープ)
柔軟な金属製、またはプラスチック製のテープで、表面には目盛りが印刷されています。長さを測る際に引き出します。
スプリング
ケースの内部に配置されており、巻き尺を自動的に戻す役割を果たします。
フック
巻き尺の先端に付いている金属製の小さな部品で、測定する物に引っ掛けて使用します。
ロック機構
巻き尺を引き出した状態で固定するための機構です。
ストラップ、クリップ
コンベックスを固定したり、保持したりするための部品です。
なお、構成部品の一つであるスプリングは内部に組み込まれており、外から見つけることはできません。ということで、ケースを開いてみましょう(図3)。
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