SOLIZEがオンライン3D造形サービスをリニューアル、独自システムの特許取得も:3Dプリンタニュース
SOLIZEは、オンライン3Dプリントサービス「SOLIZEオンライン3Dプリント」をリニューアルオープンした。アップロードできるファイル形式を13種類に拡充し、複数ファイルの同時アップロードにも対応する。併せて同社独自の「自動評価システム」の特許取得も発表した。
SOLIZEは2024年6月5日、オンライン3Dプリントサービス「SOLIZEオンライン3Dプリント」をリニューアルオープンしたと発表した。アップロードできるファイル形式を拡充し、複数ファイルの同時アップロードに対応する。
SOLIZEオンライン3Dプリントは、業務用3Dプリンタを使用した3Dプリント出力サービスだ。見積もりの取得から形状の再現性の確認、発注までを最短3分で完了できる。
これまでアップロードできるファイル形式がSTLのみだったが、今回のリニューアルで13種類のファイル形式(.sldprt/.CATPart/.prt/.prt.*/.x_t/.x_b/.step/.stp/.jt/.sat/.3mf/.stl/.wrl)に対応する。また、新たにサポートした複数ファイルの同時アップロードでは、最大20MBまでのファイルを合計10個まで同時にアップロードできる。
さらに今回、アップロードされた3Dデータを基に、3Dプリントにかかる価格の算出や形状の再現性の評価を無料で行える同社独自の「自動評価システム」(SOLIZEオンライン3Dプリントに搭載されている)が特許を取得した。特許番号は「特許第7455038号」で、発明の名称は「受注処理方法、及び受注処理システム」だ。ユーザーがアップロードした3Dデータ上に、3Dプリンタでは技術的に再現が難しい部分を要素別に色付けして提示し、独自AI(人工知能)が算出する再現率を表示する。評価内容が3Dプリントに適さない場合は、ユーザー自身が評価内容を参考にしつつ、3Dデータを修正できる。
同社は2024年7月4、5日に、オンラインセミナー「グローバル社会を勝ち抜くデジタルものづくりとは 〜組織変革とアディティブマニュファクチュアリング〜」を開催する。3Dプリンタを活用したデジタルモノづくりの推進に役立つ内容やSOLIZEオンライン3Dプリントに関する情報などを視聴できる(詳しくはこちらから)。
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