伊藤忠商事は2024年6月11日、商用車の自動運転技術に取り組む米国のGatikに出資したと発表した。
Gatikは自動運転システムのソフトウェアに加えて、車両全体の設計や試験評価なども手掛ける。2021年から公道でのレベル4の自動運転を商用運行させており、荷主の中間倉庫間の輸送や、倉庫と店舗間を対象に物流サービスを提供している。
伊藤忠商事は経営方針「The Brand-new Deal〜利は川下にあり〜」に基づき、川下を起点とした成長投資を加速しており、今回の出資もその一環だ。米国の自動車分野では、以前から車両や部品の物流、ファイナンス、小売りなどの事業を展開し、川下領域の機能を強化してきた。今回の資本提携を通じて、米国での商用車の卸売りや販売金融とのシナジー効果創出など、川下領域のバリューチェーン拡大を図る。米国以外の地域でも、自動運転車による物流サービスの可能性を検討する。
Gatikにはいすゞ自動車も出資している。いすゞは、Gatikとの資本業務提携を通じてLCF(Low Cab Forward Trucks)市場でミドルマイルの自動運転ビジネスに参入し、北米で深刻化するドライバー不足や配送ニーズの急増など社会課題の解決を目指す。また、自動運転システムの搭載を前提とした安全性能の新たなシャシーを共同で設計/開発し、2027年度中に量産を開始する計画だ。
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