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スマートフォンやIoT機器などの開発に最適な超小型CMOSオペアンプ:組み込み開発ニュース
ロームは、超小型パッケージのCMOSオペアンプ「TLR377GYZ」を開発した。温度や圧力、流量などを検知および計測したセンサー信号の増幅に最適で、スマートフォンや小型IoT機器などの小型化に寄与する。
ロームは2024年5月30日、超小型パッケージのCMOSオペアンプ「TLR377GYZ」を発表した。温度や圧力、流量などを検知、計測したセンサー信号の増幅に適し、スマートフォンやIoT(モノのインターネット)機器などの小型化に寄与する。サンプル価格は1個220円(税別)で、月産10万個の体制で量産を開始している。
一般的にオペアンプは、内蔵するトランジスタ素子サイズを大きくすることで、誤差要因となる入力オフセット電圧とノイズ発生を抑える。そのため、オペアンプの小型化と高精度化の両立は難しいとされている。
同社は、独自の回路設計技術でオフセット電圧を補正する回路を開発し、トランジスタ素子サイズを変えることなく、入力オフセット電圧を最大1mVに抑えた。定常的に発生するフリッカノイズも独自のプロセス技術で改善。素子レベルから抵抗成分を見直し、ノイズも入力換算雑音電圧密度12nV/√Hzに低減している。
また、独自のパッケージ技術でボールピッチを0.3mmまで狭小化したWLCSP(Wafer Level Chip Size Package)を採用した。パッケージの外形寸法は0.88×0.58×0.33mm。実装面積が従来の一般品比で約69%減、小型品比でも約46%減となる小型化に成功している。
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