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高輝度放射光施設のNanoTerasuを活用する産学共創の研究施設を設立研究開発の最前線

東北大学は、産学共創の研究施設「NAGASE×東北大学 Delivering next.共創研究所」を設立する。共創パートナーとなる長瀬産業は、3GeV高輝度放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」を活用する考えだ。

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 東北大学は2024年5月15日、産学共創の研究施設「NAGASE×東北大学 Delivering next.共創研究所」を、同年6月1日に開所すると発表した。共同研究や人材育成などの共創活動を推進する同大学の制度を活用し、宮城県仙台市の同大学青葉山新キャンパス内農学系総合研究棟に拠点を設ける。設置期間は2027年5月31日までの予定だ。

共創研究所の締結式。左から、東北大学農学研究科長の北澤春樹氏、長瀬産業 代表取締役 兼 専務執行役員の池本眞也氏、ナガセヴィータ 代表取締役社長の安場直樹氏
共創研究所の締結式。左から、東北大学農学研究科長の北澤春樹氏、長瀬産業 代表取締役 兼 専務執行役員の池本眞也氏、ナガセヴィータ 代表取締役社長の安場直樹氏[クリックで拡大] 出所:東北大学

 共創パートナーとなる長瀬産業は、東北大学内に整備された3GeV高輝度放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」に有志連合として参画している。トレハロースなどの食品素材を手掛けるナガセヴィータなど、グループ内に製造機能と研究開発機能を有する同社は、新製品や新技術の開発にこの施設を活用する考えだ。

 ナノテラスは、国内にある既存施設の約100倍の光源性能を持つ世界最高クラスの放射光施設。物質の機能や性能をナノレベルで可視化できる。

 回折や透過、吸収など放射光が持つさまざまな特徴の中から、素材に合った分析方法を検証する。長瀬産業のグループ会社が保有する固有の評価技術を同研究所に集約し、融合することで、素材の基盤研究を推進する。併せて、次世代の研究人材の育成にも取り組む。

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