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TDKがエッジAI搭載センサーモジュールによる予知保全ソリューションを提供へ:製造現場向けAI技術
TDKは、製造現場向け予知保全ソリューション「i3 CbM Solution」を2024年6月から販売開始する。エッジAI搭載のセンサーモジュールがデータの取得と状態変化の判断をすることで、リアルタイムでの状態監視が可能になる。
TDKは2024年4月16日、製造現場向け予知保全ソリューション「i3 CbM Solution」を同年6月から販売開始すると発表した。製造現場に容易に導入できるシステム構成で、予想外のダウンタイムを抑制することで生産性の向上に寄与する。
i3 CbM Solutionは、小型センサーモジュール「i3 Micro Module」とネットワークコントローラー、ソフトウェアで構成される。PCに接続したネットワークコントローラーが各モジュールと通信し、専用ソフトウェアがデータ収集やAI学習、データ監視の一連のプロセスを構築する。
i3 Micro Moduleは、振動や温度のセンサーとエッジAI(人工知能)を搭載し、ワイヤレスメッシュネットワークに対応する。機械や設備に設置した同モジュールがデータの取得と状態変化の判断をすることで、リアルタイムでの状態監視が可能になる。
USB給電とコイン形リチウム電池駆動に対応し、設置するだけでモジュール同士がネットワークを自動形成する。外形は55.8×40.5×20.0mm、重さは30g(電池は含まない)で、保護等級IP54に準拠する。
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