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2028年のローカル5Gの市場規模は672億円と予測、商用導入が市場をけん引:製造業IoT
IDC Japanは、2023〜2028年の国内におけるローカル5Gの市場規模の予測を発表した。商用導入が増加することで今後も市場の成長は継続し、2028年のローカル5G市場の規模を672億円と予測する。
IDC Japanは2024年4月1日、2023〜2028年の国内におけるローカル5Gの市場規模の予測を発表した。同市場には、ローカル5G対応デバイスおよびインフラストラクチャの他、合わせて投資されるIT関連アプリケーションの支出が含まれる。
同社は、2028年のローカル5G市場の規模を672億円、2023〜2028年の年間平均成長率(CAGR)を43.0%と予測する。2023年の国内ローカル5G市場では、実証実験フェーズから商用フェーズへの移行が顕著になっており、今後も商用導入が増加することで市場の成長を促進すると見込む。
2022年まで市場をけん引してきた官公庁や自治体、企業などによるローカル5Gの実証プロジェクトが大幅に減少する一方で、商用フェーズへの移行に伴い、同市場には一般のICT市場に見られる幾つかの特徴が表れている。
その1つが、海外ベンダーによる活動の活発化で、今後の国内ローカル5G市場は海外市場と密接につながることで、発展スピードの向上と市場の成熟が進むとみられる。また、実証実験フェーズではネットワークの検証に重点が置かれていたが、商用導入ではローカル5Gで稼働するアプリケーションへの投資も大幅に増加すると予測する。
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