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徒歩や自転車は不安、近距離の運転は面倒……そんな高齢者に提案強化車両デザイン

WHILLは65歳以上の高齢者を対象とした日常生活の移動に関する調査結果を発表した。

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 WHILLは2024年4月10日、東京都内で会見を開き、65歳以上の高齢者を対象とした日常生活の移動に関する調査結果を発表した。運転免許証を持つ65歳以上の男女300人が調査に解答した。

 調査の結果、回答者の3人に1人が、買い物や通院など日常に必要な外出で、徒歩や自転車で移動する際にちょっとした体力的なつらさ、ふらつき、転倒などの不安を感じたことがあると回答した。その一方で、回答者の2人に1人以上が近場に行くためにクルマを運転するのを面倒に感じていることが分かった。運転を面倒に感じる「近場」の範囲については、回答者の6割強が約720m圏内(徒歩10分までの範囲)とした。


どの距離で運転を面倒に感じるか[クリックで拡大] 出所:WHILL

 近場の運転を面倒に感じる理由としては、駐車が面倒であること(回答者の7割)、クルマの方が遠回りになること(同2割)、クルマの乗り降りが大変であること(同8.6%)などが挙がった。また、運転を面倒に感じることで外出自体も面倒に思うことがあると6割強が回答した。


近場の運転を面倒に感じる理由[クリックで拡大] 出所:WHILL

 クルマ以外の近場の移動手段に求める条件を尋ねたところ、「運転操作が簡単である」(回答者の半数以上)、「保管場所に困らない」(同)、「価格が安い」(回答者の半数)、「長時間乗っても疲れにくい」(回答者の4割)、「車体が安定していて転びにくい」(同)といった回答が多かった。なお、移動手段の見た目のかっこよさやおしゃれさについて求める回答者は1割にとどまった。


クルマ以外の日常使いのモビリティに求める条件[クリックで拡大] 出所:WHILL

自動車販売店と協力して提案強化

 こうした調査結果を受けて、WHILLと同社製品を取り使う全国の自動車販売店は、クルマと近距離モビリティの使い分けを提案する。WHILLは2年前から自動車販売店との協業を強化し、販売台数を2年間で5倍に拡大した。自動車販売店との協力によって、WHILL製品のさらなる普及を目指す。

 高齢者の運転免許証返納は2019年をピークに減少傾向にあり、日常生活で運転を続ける高齢者は多い。徒歩や自転車での移動に不安を感じるなどの要因でクルマを必要とする一方で、短距離のクルマの運転に消極的な傾向もある。

 WHILL製品を取り扱う自動車販売店は115社1350店舗に上る。WHILLを体験してもらう場を設けて、徒歩や自転車、クルマ以外の移動手段としてWHILLの利便性を伝えていく。また、運転免許証返納前にWHILL製品を購入した人に向けたプレゼントキャンペーンも展開する。

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