米ロックウェルがモジュール設計を容易にするオートメーション向け製品群を拡充:FAニュース
Rockwell Automationは、「On-Machine」ポートフォリオに新たな分散型サーボドライブなどを追加した。モジュール式のシンプルな機械が利用可能になるため、総コストと設置面積の削減、運転時間の短縮に貢献する。
Rockwell Automation(ロックウェル・オートメーション)は2024年2月29日、「On-Machine」ポートフォリオを拡充したと発表した。
On-Machineポートフォリオに新たに加わる「ArmorKinetix分散型サーボドライブ」は、IP66、67定格のコンパクトな製品で、サーボドライブ「Kinetix5700」の優れた性能を提供する。リニアモータードライブあるいはドライブモーター一体型ソリューションとして構成可能だ。
他にも、3種類の電源バリエーションと柔軟な取り付けオプションを提供する「ArmorBlock 5000 I/Oブロック」、On-Machine可変周波数ドライブモーター制御ソリューションの「Armor PowerFlexドライブ」、ファンレス設計かつ幅広い温度仕様をそろえる「ASEM 6300PA On-Machine産業用PC」などを追加した。
On-Machineソリューションは、オートメーションコンポーネントを分散型制御アーキテクチャとしてフィールドに設置できる。これにより、モジュール式のシンプルな機械が利用可能になるため、拡張性の高いオートメーションシステムを構築するほか、総コストと設置面積の削減、運転時間の短縮に貢献する。重要なコンポーネントへのアクセス性も良くなり、問題が起きた場合は早期に特定して対処可能になるなど、システムの稼働率を向上できる。
さらに、On-Machineポートフォリオの導入は、サステナビリティ(持続可能性)への取り組みを後押しする。ケーブル配線の最大90%削減、温度制御システムの縮小や廃止が可能になり、生産過程で消費する資源とエネルギーを削減できる。
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