ニュース
太径化に対応するEV用ハーネスや二次電池市場向け高出力の超音波金属接合装置:FAニュース
日本アビオニクスは、EVハーネスやEV電池市場向けに、高出力超音波金属接合製品の販売を開始する。同社独自の「アトモス方式」により、太径EVハーネスや多積層EV電池でも安定して高品質な接合ができる。
日本アビオニクスは2024年2月2日、EV(電気自動車)ハーネスやEV電池市場向けに、高出力超音波金属接合製品を販売すると発表した。1万Wの高出力超音波金属接合機「SW-D10KH-20」「SH-H10K」と、それらを搭載したEVハーネスアプリケーション向けの専用装置「SE-10K」となる。
超音波発振器のSW-D10KH-20は、最大出力1万Wで、20kHzの周波数に対応する。プレス機のSH-H10Kは、最大加圧が1万N、ストロークは75mmだ。
これらを搭載したSE-10Kは、EVハーネスに特化した超音波金属接合装置となる。同社独自の周波数発振制御方式「アトモス(ATHMOS:Automatic Tuning Hold Master Oscillator System)方式」により、高負荷の接合条件でも高速かつスムーズな超音波発振が可能で、安定した接合品質を得ることができる。
EVの電力伝送効率の向上や急速充電対応により、EVハーネスの太径化が進んでいる。また、EV電池の大容量化に伴う集電体積層箔枚数の増加を受けて、これらを高品質に接合する接合機器が求められている。同社は高出力超音波金属接合製品により、太径EVハーネスや多積層EV電池において、安定した接合品質を提供する。
関連記事
- 電池の「SOC」「SOH」は何を示している?
電池の性能を「客観的」に示すため、さまざまな指標が用いられます。その中でも代表的なのが「SOC」と「SOH」です。今回はこれらの指標について、基本的な内容から、意外と見落とされがちな要素まで、まとめて解説していきたいと思います。 - リチウムイオン電池で発熱や発火が起きる要因を整理しよう
小型電子機器やモバイルバッテリーの発火事故、ごみ収集車や集積場の火災、電気自動車からの出火など、リチウムイオン電池の普及に伴い、それに起因する発火・炎上はたびたび問題となっています。発熱、発火、爆発といった事故は用途を問わず大きな問題となりかねない事象です。今回は「リチウムイオン電池の異常発熱問題」について解説していきたいと思います。 - 電池の「セル」「モジュール」「パック」、その違いをおさらい
突然ですが問題です。乾電池のサイズを表す際には「単1」「単2」といった名称を用いますが、この「単」とは何を意味しているでしょうか。 - リチウムイオン電池の基礎知識とリサイクルが必要なワケ
本連載では東北大学大学院 工学研究科附属 超臨界溶媒工学研究センターに属する研究グループが開発を進める「リチウムイオン電池リサイクル技術の水熱有機酸浸出プロセス」を紹介する。第1回ではリチウムイオン電池の基礎知識やリサイクルが必要な背景、当研究グループの取り組みの一部を取り上げる。 - 米国でEV向けリチウムイオン電池用外装材の工場建設へ、2026年の稼働を予定
大日本印刷は、EV向けリチウムイオン電池用バッテリーパウチ工場を建設するため、米国ノースカロライナ州に用地を取得した。同生産拠点は2026年度の稼働を予定しており、需要に応じてジャンボロール製造も検討する。 - トヨタはケンタッキー州でEV生産、電池工場には21億ドルの追加投資
トヨタ自動車は2025年からEVを生産する米国工場と、電池工場への追加投資を決定したと発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.